「人事の仕事に興味があるけれど、未経験から転職できるの?」――そんな不安を抱く20代の方は少なくありません。
人事職は企業の“人”に関わる重要なポジションであり、採用や教育、労務など専門性の高い業務を担います。
本記事では、未経験から人事職を目指す際に知っておきたいポイントや必要なスキル、キャリアステップ、そして活用できる制度や資格について詳しく解説します。
未経験からの人事転職が難しいといわれる4つの理由

未経験から人事職へ転職するのは、業務内容の専門性や採用枠の少なさから難易度が高いといわれています。
こちらでは、なぜ人事への転職が難しいのか、その理由を4つの観点から解説します。
人事職に興味のある方は、まずその背景を理解しておきましょう。
1.募集枠が多くないから
人事部門は、会社の採用や教育、労務管理などを担当する部署ですが、組織全体の中では少人数で構成されているケースがほとんどです。そのため、他職種に比べて採用枠自体が限られており、求人の数が少ない傾向にあります。
また、人事業務は一度担当が決まると長期間同じ社員が携わることも多く、欠員が出にくいポジションです。その結果、未経験者が応募できるチャンスはさらに減ってしまいます。
人事を目指す場合は、採用アシスタントや事務職など、関連職から経験を積んでステップアップするルートも視野に入れるとよいでしょう。
2.経験者が優先して採用される傾向があるから
人事職では、採用計画の立案や面接対応、労務管理など、企業の根幹を支える業務を担います。
そのため、労働法や社会保険制度などの知識が求められ、未経験者よりも即戦力となる経験者が優先される傾向にあります。
特に中途採用の場合、限られた募集枠で即戦力を確保したい企業が多く、「未経験可」の求人は非常に少ないのが現状です。
また、人事は経営層と近い立場で動くことも多く、一定のビジネス理解力やコミュニケーションスキルも重視されます。
未経験から挑戦する場合は、採用補助や総務職などで経験を積み、人事業務の流れを理解しておくことで転職成功率が高まります。
3.採用・教育・労務の仕事は、現場が分かっていないと難しいから
人事の仕事には、採用・教育・労務といった幅広い業務が含まれます。
これらは単に事務処理を行うだけでなく、現場で働く社員の実情を理解した上で判断や対応を行うことが求められる業務です。
たとえば、採用活動では自社の仕事内容や魅力を正しく伝える必要があり、現場の知識が欠かせません。
教育・研修においても、部署ごとの課題を把握していなければ効果的な人材育成は行えません。
また、労務対応には労働法や就業規則などの専門知識も必要です。こうした理由から、現場経験のない未経験者にとっては、実務を理解するまでに時間がかかる傾向があります。
4.社内の人事異動で人事部に配属されるケースが多いから
人事職は、社内での信頼関係や各部署の理解が特に重視される職種です。
そのため、多くの企業では、外部採用よりも社内異動によって人事部に配属されるケースが多く見られます。
人事業務では、各部門との調整や社員のキャリア支援など、社内全体の情報を把握した上で柔軟に対応する必要があります。
こうした業務特性から、社内文化や人間関係を理解している既存社員のほうが適任と判断されやすいのです。
その結果、未経験者が中途採用で人事に挑戦できる機会は限られます。
未経験から人事を目指す場合は、まず社内異動を狙える企業に入る、または関連職種で実務経験を積む戦略が有効だといえるでしょう。
人事部の基本的な仕事内容4選

人事部は、企業の「人」に関するあらゆる業務を担う部署です。
採用から教育、評価、労務管理まで幅広い役割を持ち、会社の成長を支える重要なポジションといえます。
ここでは、人事部の代表的な業務内容を4つの項目に分けて解説します。
未経験から人事を目指す方は、まず仕事内容の全体像を理解しておきましょう。
採用
採用は、人事部の中でも特に注目される業務の一つです。
企業の理念や方向性に合った人材を採用することは、組織の未来を左右する重要なミッションといえます。
具体的には、
- 採用計画の立案
- 求人媒体の選定
- 募集要項の作成
- 応募者管理
- 面接調整
- 内定者フォロー
などを行います。
また、採用活動は「新卒採用」と「中途採用」に大きく分かれ、それぞれで求められるスキルや進め方が異なります。
新卒採用では説明会やインターンシップの運営など、学生とのコミュニケーション力が重視されます。
一方、中途採用では即戦力を見極める選考力が求められます。
近年ではSNS採用やリファラル採用など、デジタルを活用した新しい採用手法も広がっており、採用担当者にはマーケティングやブランディングの視点も不可欠となっています。
教育・研修
教育・研修は、社員が継続的にスキルアップし、組織全体の生産性を高めるために欠かせない人事業務です。
- 新入社員向けの導入研修
- 管理職向けのマネジメント研修
- リーダー育成研修
など、対象や目的に応じたプログラムを企画・運営します。
教育担当者は、現場の課題や経営方針を踏まえた上で研修内容を設計し、外部講師や教育ベンダーとの調整も行います。
また、実施後にはアンケートや評価データを分析し、次回に向けて改善を図るといった“PDCAサイクル”を回すことも重要です。
さらに近年は、オンライン研修やeラーニングの導入が進み、社員が自分のペースで学べる仕組み作りも求められています。
教育・研修業務は単なる研修実施ではなく、社員のキャリア形成を長期的に支援する「人材育成戦略」の一部として位置づけられています。
労務管理
労務管理は、社員が安心して働ける職場環境を整えるための重要な業務です。
- 勤怠管理
- 給与計算
- 社会保険の手続き
- 就業規則の整備
- 安全衛生管理
など、法律や制度に基づく事務的な処理を幅広く担当します。
働き方改革や法改正への対応など、常に最新の労働関連法令を把握することも欠かせません。
万が一、勤怠や給与計算でミスが生じると、従業員とのトラブルや企業の信用低下につながるおそれがあります。
そのため、正確さと慎重さが特に求められる分野といえます。
近年では、クラウド型の労務管理システムを活用し、効率的な情報管理を行う企業も増えています。
人事の中でも、法務知識とシステム理解の両方が必要となる実務的な領域です。
人事制度や企画の設計と運用
人事制度や企画の設計・運用は、企業の成長戦略に直結する中核業務です。
評価制度や賃金体系、昇進・昇格の仕組みを設計し、社員が納得感を持って働ける環境を整えます。
単にルールを作るだけでなく、経営方針や組織課題を踏まえて、モチベーション向上や人材定着を実現する制度設計が求められます。
- 等級制度の見直し
- 評価基準の策定
- 報酬体系の設計
などを行い、導入後は運用状況を定期的に分析して改善を重ねます。
制度導入や変更時には、社内説明会を開き、社員に正しく理解してもらうことも大切です。
さらに近年では、ダイバーシティ推進や働き方改革に対応する新たな人事施策の企画立案も重要視されています。
人事制度の設計・運用は、組織をより良くするための“経営的な人事”の役割を担う仕事です。
未経験から人事への転職に役立つ資格

未経験から人事職を目指す場合、人事の業務に関連する資格を取得しておくと、知識の証明やスキルアップにつながり、転職活動を有利に進められます。
特に労務管理やキャリア支援、社員のメンタルケアなど、人事の実務に直結する資格を持っていると、企業側からの信頼度も高まります。
人事への転職に役立つ代表的な4つの資格と、それぞれの特徴について解説します。
社会保険労務士
社会保険労務士(社労士)は、労働・社会保険に関する専門家として、企業の労務管理を支える国家資格です。
人事部で行う給与計算、社会保険の手続き、就業規則の作成などに関わる法律知識を体系的に学ぶことができます。
社労士資格を持っていることで、労働基準法や雇用保険、年金制度などに精通していることを企業に示すことができ、特に労務分野の業務を希望する際に大きな強みとなります。
難易度は高いものの、独立開業も視野に入れられる資格のため、キャリアの幅を広げたい人にもおすすめです。
キャリアコンサルタント
キャリアコンサルタントは、社員一人ひとりのキャリア形成を支援する国家資格です。
企業内でのキャリア面談や人材育成のサポートなど、人事が担う「社員の成長支援」に直結するスキルを学べます。
特に、社員のモチベーション向上や離職防止に関わる施策を企画するうえで、カウンセリングや傾聴の技術を活かせる点が魅力です。
人事部で採用や教育を担当したい人には特におすすめの資格であり、コミュニケーション力や心理理解力を強化することで、より信頼される人事担当者を目指すことができます。
人事総務検定
人事総務検定は、人事や総務業務に必要な知識を総合的に学べる民間資格です。
採用、労務、教育、評価といった幅広い業務の流れを体系的に理解できるため、未経験から人事職を目指す方の入門資格としても人気があります。
特に、実務で必要となる労働法や社会保険制度、文書管理、社内ルールの運用方法などを基礎から学べる点が特徴です。
資格取得を通じて「実務を理解している人材」としてアピールできるため、未経験者でも採用担当や人事アシスタントのポジションに応募しやすくなります。
メンタルヘルス・マネジメント検定
メンタルヘルス・マネジメント検定は、社員の心の健康を守るための知識を身につける検定です。
職場におけるストレス対策やメンタル不調の早期発見、予防策などを学ぶことができ、従業員の健康管理を担う人事部門にとって非常に有用です。
試験区分は3段階に分かれており、基礎知識を学ぶⅢ種から、管理監督者向けのⅠ種まで段階的にスキルアップできます。
社員のメンタルヘルス対策は企業の重要課題の一つであり、この資格を持っていることで「従業員を支える人事」として信頼される存在になれます。
採用や教育だけでなく、働く環境づくりに関わりたい方にもおすすめです。
人事業務への適応性が知りたい!簡単適職診断を試そう

未経験から人事やバックオフィス職への転職を考えている方には、ツナグバの「バックオフィス職適性診断」がおすすめです。
10問の簡単な質問に答えるだけで、自分がどのような職種に向いているのか、そしてどの領域を目指しやすいのかを診断できます。
人事をはじめ、経理や総務など事務系職種全般の適性をチェックできるため、転職活動の第一歩として活用しやすいツールです。
ぜひお気軽に試してみてください。
20代・未経験から将来的に人事を目指すためのキャリアステップ

未経験からいきなり人事職に転職するのは簡単ではありませんが、20代であれば関連性のある職種を経験しながらキャリアを積むことで、人事へとつながるチャンスが広がります。
ここでは、特に人事業務との親和性が高い「営業職」と「事務職」について、それぞれの経験がどのように人事に役立つのかを解説します。
営業職
営業職で培われるスキルは、人事業務においても非常に有効です。営業活動では、顧客のニーズを把握し、最適な提案を行う「ヒアリング力」や「コミュニケーション能力」が求められます。
これらのスキルは、採用面接や社員面談など、人事のあらゆる場面で活かすことができます。
また、営業職では成果目標に対する戦略立案や数字管理も行うため、採用計画や人員配置などのデータ分析にも役立ちます。
さらに、外部との折衝経験が多い営業職出身者は、転職市場や人材紹介会社とのやり取りにも柔軟に対応できる傾向があります。
営業職で得た“人と組織を動かす力”は、人事として採用・教育・評価を担う上で大きな強みとなるでしょう。

事務職
事務職は、未経験から人事を目指す上で非常に現実的なキャリアステップです。
日常的に書類作成やデータ管理、スケジュール調整などを行うため、正確さとスピード感、そして社内コミュニケーション力が自然と身につきます。
これらは採用管理や労務業務など、人事の基礎となるスキルです。
また、事務職では各部署との連携を通じて組織全体の流れを理解できる点も大きなメリットです。
特に総務や経理事務など、人事と関わりの深いポジションで経験を積むことで、実務の理解が深まり、社内異動や人事アシスタント職へのステップアップも期待できます。
事務職で身につく「支える力」と「調整力」は、人事として社員をサポートする際の基盤となるスキルです。

キャリアチェンジ制度の活用

未経験から人事職を目指す場合、企業のキャリアチェンジ制度を活用するのも効果的な方法です。
FIDIA SOLUTIONS株式会社では、「人事システム」「中途紹介事業」「新卒紹介事業」など、人材領域に特化したキャリア支援制度を展開しています。
これらの制度を通じて、販売職や営業職など異業種からでも、人事や採用分野へのキャリアチェンジを実現できる可能性が高まります。
実際に、FIDIA SOLUTIONSでは販売職から人材紹介を行うJA事業部(人材紹介・転職支援事業)へキャリアチェンジを果たした事例もあります。

こうした制度を活用することで、未経験でも自分の強みを活かしながら、人事分野での新しいキャリアを築くチャンスを得られます。
(株)ツナグバから紹介できる優良求人ですので、気になった方は是非、下の無料相談からお申し込みください。

【まとめ】未経験から人事を目指すならキャリアチェンジや転職エージェントを活用しよう
未経験から人事職を目指すのは簡単ではありませんが、営業職や事務職など関連する分野で経験を積むことで、将来的に人事へキャリアチェンジする道が開けます。
また、キャリアチェンジ制度を設けている企業や、転職エージェントを活用して人事職への道筋を明確にするのも効果的です。
自分の得意分野や強みを活かしながら、段階的にスキルを高めていくことで、未経験からでも人事職として活躍できる可能性は十分にあります。
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この記事を書いた人
寺井健剛(てらいけんご)
株式会社ツナグバ 公式サイト
Work Experience: 金融業界
Hobby: たくさん食べること(特にしゃぶしゃぶと赤身)
MBTI: 提唱者-INFJ-
Favorite: アニメを一気見すること
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この記事の監修
海老名 信行
取締役/COO
株式会社ツナグバ
大学卒業後、株式会社ギャプライズにてWebマーケティング支援の営業として、大企業を中心とした新規顧客開拓とリレーション構築に従事。
次に、株式会社サイファーポイントに取締役/営業責任者として参画。新規顧客開拓、DXコンサルティング、WEBマーケティング支援を経験。
プロフィール紹介
未経験から人事転職を目指す方のよくある質問
ここでは、「人事の仕事に興味はあるけれど、未経験から挑戦できるのか」という20代の方によく寄せられる疑問をまとめました。
必要なスキル・資格・キャリアステップを理解しながら、自分に合った方法で人事職を目指すためのヒントとしてご活用ください。
Q. 未経験でも人事職に転職することは可能ですか?
A. はい、未経験でも人事職への転職は可能です。
ただし、人事は採用・教育・労務など専門性が高いため、まずは営業職や事務職など関連する仕事で経験を積むのがおすすめです。
採用アシスタントや総務職からスタートして、少しずつ人事の流れを学ぶことでキャリアを築きやすくなります。
Q. 人事に向いている人の特徴はありますか?
A. 人事に向いているのは、人とのコミュニケーションを楽しめる人や、相手の話を丁寧に聞ける人です。
また、数字やデータを扱う正確さ、情報を整理する力も求められます。
社員の成長を支えたいという気持ちがある方は、人事として大きなやりがいを感じられるでしょう。
Q. 未経験から人事職を目指すために役立つ資格はありますか?
A. はい、社会保険労務士やキャリアコンサルタントなどの資格は特に有効です。
労務管理やキャリア支援に関する知識を身につけられるため、面接でも専門性をアピールできます。
資格取得を通じて人事業務への理解を深めることが、転職成功の第一歩です。
Q. 人事職に転職するためのおすすめキャリアステップはありますか?
A. 営業職や事務職など、人事に関連するスキルが身につく職種がおすすめです。
営業では面接や採用に役立つコミュニケーション力、事務職では労務処理に必要な正確さが養われます。
これらの経験を活かして人事アシスタントや採用担当へステップアップする方が多いです。
Q. 未経験から人事転職を成功させるコツはありますか?
A. ポイントは、「人に関わる経験を具体的にアピールすること」です。
営業や接客で培った対人スキル、チーム運営でのサポート経験などを人事業務にどう活かせるかを伝えると効果的です。
また、転職エージェントを利用すれば、人事未経験でも応募できる求人を紹介してもらえます。
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