就活をしていると、同じように面接を受けているはずなのに、すぐに内定が出る人と、なかなか結果につながらない人がいます。
その違いは、どこにあるのでしょうか。
「すごい経験がないと受からないのでは」「話すのがうまい人だけが評価されるのでは」と不安になる人もいるかもしれません。でも、ツナグバで新卒者の就職支援をしているキャリアアドバイザーの池田さんに話を聞くと、内定が出る人は、必ずしも特別な実績を持っている人ばかりではないことが見えてきました。
池田さんは、学生との初回面談から企業紹介、面接対策、内定承諾までを一貫して担当しています。1人の学生に対して10回以上面談することもあり、日々多くの就活生と向き合っています。
「もちろん経験も大事ですが、笑顔や元気さ、話に一貫性があるかどうかはかなり見られていると思います」
面接で見られているのは、完璧な答えだけではありません。第一印象、話のわかりやすさ、自分のことを整理できているか、そして「この会社で頑張りたい」という熱量。つまり、内定が出るかどうかは、才能だけで決まるものではないのです。
ここでは、池田さんに教えてもらった「内定が出る人・出ない人の決定的な違い」を10個に整理して紹介します。
インタビュー協力
池田 陽多(Hinata Ikeda)
ツナグバ 新卒紹介事業部 CA(キャリアアドバイザー)
18年間サッカーに打ち込み、全国大会への出場や全国ベスト8を経験。プロサッカー選手を目指していましたが、自身の実力や将来性を見つめ直し、ビジネスの世界へ進むことを決意しました。
プロになれなかった悔しさを仕事への原動力に変え、サッカーと同じように熱中できる環境で挑戦したいと考えるように。人生の多くの時間を仕事が占めるからこそ、その大切な選択に携わりたいという想いから人材業界を志望しました。現在はツナグバの新卒紹介事業部のCAとして、学生一人ひとりに寄り添いながら就職活動をサポートしています。
本記事では、日々学生の就職活動を支援しているキャリアアドバイザーの視点から、「内定が出る人」と「内定が出にくい人」の違いについて伺いました。
Point1|内定が出る人は、第一印象で損をしない

池田さんが、内定が出る人の特徴として最初に挙げたのは「笑顔」でした。
「まず見た目というか、第一印象は本当に大事だと思います。笑顔だったり、明るさだったり。そこは作れる部分でもあるので」
面接では、志望動機の中身だけでなく、あいさつの声、表情、姿勢、目線も見られています。入室してから最初の数秒で、「明るそう」「話しやすそう」「一緒に働けそう」という印象はある程度つくられます。
もちろん、無理に明るいキャラクターを演じる必要はありません。緊張していても、最初のあいさつだけは少し大きめの声で言う、声のトーンを少し上げる、相手の目を見て話す、うなずきながら聞く。そうした小さな意識だけでも、印象は変わります。
池田さんは、「すみません、緊張しています」と素直に伝えるくらいの方が、誠実に見えることもあると話します。面接は、完璧な自分を見せる場ではなく、「この人となら会話ができそう」と思ってもらう場でもあるのです。
Point2|内定が出る人は、話に一貫性がある

面接では、志望動機、自己PR、学生時代に頑張ったこと、会社選びの軸、将来像など、いろいろな角度から質問されます。ここで大切なのが、話に一貫性があるかどうかです。
「最初に、営業でガツガツ稼ぎたいですと言っていた学生が、最後に入社の決め手を聞かれて、ワークライフバランスですと答えたら、一貫性がないじゃないですか。人事の方も、あれ?と思うと思います」
稼ぎたいという気持ちも、働きやすさを大切にしたい気持ちも、どちらも悪いものではありません。ただ、面接の中で話がつながっていないと、「この人は本当は何を大事にしているのだろう」と思われてしまいます。
内定が出る人は、なぜその仕事なのか、なぜその会社なのか、自分の強みをどう活かしたいのかが自然につながっています。面接前には答えを丸暗記するよりも、まず「自分は何を大切にして会社を選んでいるのか」を一言で言えるようにしておくことが大切です。
Point3|内定が出る人は、清潔感を軽く見ない

池田さんは、笑顔や明るさとあわせて「清潔感」も大切だと話していました。
清潔感とは、おしゃれであることではありません。高いスーツや特別な髪型が必要なわけでもなく、相手に不安を与えない見た目になっているかが大切です。
髪が整っているか、服にシワや汚れがないか、靴が汚れすぎていないか、オンライン面接なら顔が暗く映っていないか。こうした基本が整っている人は、それだけで「準備してきた人」に見えます。
どれだけ良いことを話していても、見た目にだらしなさがあると、面接官は話の中身に集中しにくくなります。清潔感は才能ではなく、前日に確認すれば整えられる準備です。就活でまず変えやすいポイントだからこそ、軽く見ない方がいいでしょう。
Point4|内定が出る人は、結論から話せる

池田さんは、面接で評価されやすい人の特徴として「結論ファースト」も挙げていました。
「結論ファーストで話せる人は、やっぱり伝わりやすいと思います」
面接で評価されるのは、話が長い人ではなく、話がわかりやすい人です。たとえば自己PRを聞かれたときに、いきなりエピソードから話し始めると、聞いている側は「結局、何が強みなのだろう」と迷ってしまいます。
最初に「私の強みは、最後までやりきる力です」と伝え、そのあとに理由や具体的な経験を話す。この順番にするだけで、面接官は話を理解しやすくなります。
一生懸命話しているのに伝わらないと感じる人は、まず「結論を最初に言う」ことだけ意識してみてください。話す内容を大きく変えなくても、伝わり方はかなり変わります。
Point5|内定が出る人は、挫折経験を学びに変えて話せる

面接では、挫折経験や失敗経験を聞かれることがあります。ここで大切なのは、ドラマのような大きな挫折を語ることではありません。
「挫折経験があるかというより、その挫折をどう乗り越えたのかを言語化できているかが大事だと思います」
部活でレギュラーになれなかった、アルバイトで失敗した、受験で思うような結果が出なかった、人間関係で悩んだ。そうした身近な経験でも十分です。見られているのは、失敗の大きさではなく、その経験とどう向き合ったかです。
何に悩み、そのとき何を考え、どう乗り越えようとしたのか。そして、その経験から何を学んだのか。ここまで話せると、挫折経験はマイナスではなく、その人らしさを伝える材料になります。
完璧な人より、失敗から学べる人の方が、入社後の成長をイメージしてもらいやすいのです。
Point6|内定が出る人は、自分の強みが活きる場所を選んでいる

池田さん自身も、就活では自分の強みが活きる場所を意識していたそうです。
池田さんは18年間サッカーを続け、学生時代はプロを目指していました。しかし、現実的なレベル感や将来を考え、大学3年生の頃から就職活動を始めたといいます。その中で大切にしていたのが、自分がどこで勝負できるかを見極めることでした。
「自分の戦うフィールドをわかっている人は、受かりやすいと思います。僕の場合、エンジニア職を受けても多分受からない。でも営業だったら受かるというのはわかっていました」
就活では、たくさんの会社を受けることも大切です。ただ、数を増やせばいいわけではありません。自分の強みと、会社が求めている人物像が合っていると、面接での話にも自然と説得力が出ます。
人と話すことが得意なのか、コツコツ続けることが得意なのか、チームで動くことが好きなのか。まずは、自分がどんなときに力を発揮しやすいのかを振り返ることが、内定への近道になります。
Point7|内定が出る人は、暗記ではなく自分の言葉で話せる

面接準備というと、想定質問への答えを文章で作り、丸暗記しようとする人がいます。もちろん準備は大切ですが、一言一句覚えようとすると、少し違う聞かれ方をしただけで頭が真っ白になってしまうことがあります。
池田さんも、自分の就活を振り返ってこう話していました。
「文章を全部覚えるというより、伝えたい単語を覚えておく感じでした。そこから自分の言葉で話せるようにしていました」
暗記した文章は、面接官にも伝わります。「用意してきた言葉を読んでいるな」と感じられると、本音が見えにくくなってしまいます。
大切なのは、文章ではなくキーワードで準備することです。たとえば自己PRなら、「継続力」「部活動」「悔しさ」「改善」「最後までやりきった」など、自分が話したい要素を単語で持っておく。そして面接では、質問に合わせて自分の言葉で組み立てる。
面接は発表会ではなく、会話です。うまい言葉を並べるより、多少つたなくても、自分の言葉で話す方が伝わります。
Point8|内定が出る人は、自信があるように見える立ち振る舞いをしている

池田さんは、面接では話の中身だけでなく、立ち振る舞いも見られていると話します。
「中身ももちろん大事なんですけど、立ち振る舞いとか、元気でいるかとか、笑顔はかなり大事だと思います」
自信がないとき、人は自然と声が小さくなり、目線が下がり、姿勢も丸くなります。しかし面接では、その様子が「自信がなさそう」「元気がなさそう」という印象につながってしまうことがあります。
本当に自信満々である必要はありません。背筋を伸ばす、あいさつをはっきり言う、語尾を濁さない、相手の話にうなずく。そうした小さな立ち振る舞いを整えるだけでも、印象は変わります。
面接官は、完璧な社会人を探しているわけではありません。「この人は、入社後に前向きに頑張ってくれそうか」を見ています。自信は、あとからついてくるものです。まずは、姿勢や声から整えてみましょう。
Point9|内定が出る人は、過去・現在・未来を整理できている

池田さんは、学生に面接対策をするとき、面接のハードルを下げることを大切にしているそうです。
「面接って、実際には過去・現在・未来しか聞かれていないんだよ、と伝えるようにしています」
学生時代に頑張ったことは、過去の話です。就活の軸や志望動機は、現在の考えです。入社後にやりたいことや将来像は、未来の話です。この3つが整理できている人は、急な質問にも対応しやすくなります。
逆に、想定質問だけを丸暗記している人は、少し角度を変えて聞かれると答えに詰まってしまいます。面接前には、これまで頑張ったこと、悔しかったこと、人から褒められたこと、自分が大切にしたい働き方、将来なりたい姿を一度書き出してみるのがおすすめです。
きれいな文章にする必要はありません。まずは、自分の頭の中を見える形にすることが大切です。
Point10|内定が出る人は、最後に熱量を伝えきる

池田さんが何度も強調していたのが、「熱量」です。
「この会社に入りたいです、という気持ちはちゃんと伝えてほしいです。第一志望です、一緒に働きたいです、という熱量を元気よく伝えることは大事だと思います」
これは、ただ「第一志望です」と言えばいいという話ではありません。なぜ入りたいのか、どこに魅力を感じたのか、自分はそこで何を頑張りたいのか。そこまで伝えられて、初めて熱量になります。
特に新卒採用では、最初から完璧なスキルを求められているわけではありません。企業が見ているのは、入社後に成長してくれそうか、素直に学んでくれそうか、一緒に働く人たちと前向きに関われそうかです。
すごい経験がなくても、熱量は伝えられます。自信がなくても、誠実さは伝えられます。面接の最後まで、自分の気持ちを届けることを諦めないでください。
内定が出にくい人は、「伝わり方」で損をしている
池田さんに、内定が出にくい人の特徴も聞いてみました。
「声が小さいとか、暗そうな雰囲気があると、やっぱり難しくなりやすいです。人事の方も人間なので、コミュニケーションを取りたいと思えるかは大事だと思います」
内定が出ないと、「自分には能力がないのかも」と落ち込んでしまう人もいると思います。でも実際には、能力そのものよりも、面接での伝わり方で損をしているケースも少なくありません。
声が小さい、表情が硬い、話に一貫性がない、自分を大きく見せようとして不自然になる。こうした小さなズレが、面接官に「一緒に働くイメージ」を持ってもらいにくくしてしまいます。
大切なのは、自分をよく見せようとすることではなく、自分の考えや経験を整理して、相手に伝わる形に整えることです。
就活は、失敗しながら整えていくもの
池田さんは、就活で悩んでいる人に向けて、こう話してくれました。
「基本的に、就職活動は失敗の方が多いと思います。社会に出たことがない状態で、知らない世界に飛び込んでいるわけなので、失敗して当たり前だと思います」
面接でうまく話せなかったり、不採用が続いたりすると、自信をなくしてしまうこともあります。ただ、そこで終わらせる必要はありません。
「失敗を失敗で終わらせないことが大事です。どこがダメだったのか、どこが違ったのかを分析して、次に活かしてほしいです」
声が小さかったなら、次は最初のあいさつだけ意識してみる。志望動機が浅かったなら、なぜその会社なのかをもう一度考えてみる。暗記っぽくなったなら、次はキーワードだけで話す練習をしてみる。
就活は、一度で正解を出すものではありません。面接を重ねながら、自分の伝え方を少しずつ整えていくものです。
まとめ|内定に近づくために、まずは自分の伝え方を整えよう
池田さんの話を聞いて感じたのは、内定が出る人は、特別な才能を持っている人ばかりではないということです。
笑顔で話す。清潔感を整える。結論から伝える。話に一貫性を持たせる。挫折経験を学びとして話す。自分の強みが活きる場所を選ぶ。暗記ではなく、自分の言葉で話す。過去・現在・未来を整理し、最後に熱量を伝える。
どれも、今日から少しずつ変えられることです。
とはいえ、自分ひとりで自己分析をしたり、面接の改善点を見つけたりするのは簡単ではありません。何が原因で落ちているのか、自分では気づきにくいこともあります。
ツナグバでは、キャリアアドバイザーが一人ひとりの状況を聞きながら、自己分析や企業選び、面接対策まで伴走しています。
「自分に合う仕事がわからない」
「面接で何を話せばいいかわからない」
「内定が出ずに、このままでいいのか不安」
そんな悩みがある方は、ひとりで抱え込まず、まずは一度相談してみてください。あなたの経験や強みを一緒に整理しながら、内定に向けた次の一歩を見つけていきましょう。
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