「2024年問題で残業が減って、毎月の手取りが下がってしまった」 「このままトラックを続けるべきか、転職を考えるべきか迷っている」
そんな悩みを抱えるトラックドライバーの方へ向けた記事です。
ツナグバのキャリアアドバイザー(CA)は、日々多くの転職相談を受けています。その中でここ数年、「2024年問題をきっかけにタクシー転職を考えた」というトラックドライバーからの相談が急増しています。
この記事では、なぜ今トラックドライバーのタクシー転職が増えているのか、転職前に知っておくべき実態、そして後悔しない会社の選び方まで、CA担当が現場の視点から解説します。
2024年問題でトラックドライバーに何が起きているのか
時間外労働の上限規制が2024年4月から本格適用
2024年4月から、トラックドライバーを含む自動車運転業務の年間時間外労働の上限が年960時間に制限されました。これが「2024年問題」と呼ばれるものです。
他の業種への適用より5年間の猶予期間が設けられていましたが、その猶予が2024年3月末に終了。以前のように長時間働いて残業代・手当で収入を積み上げる働き方ができなくなりました。
4人に1人のドライバーが「年収が減少した」と実感
レバレジーズ株式会社が2025年11月に発表した調査(対象:長距離・中近距離トラックドライバー326名)によると、**約4人に1人(25.7%)のドライバーが「年収が減少した」**と回答しています。特に長距離トラックドライバーでの影響が大きく、月の残業時間が「10時間以上20時間未満減少した」と答えた人が約半数にのぼりました。
同調査ではトラック乗務員の5割強が転職を検討したと回答。このうち約1割はすでに転職済みです。
出典: レバレジーズ株式会社「時間外労働時間の制限による影響(2024年問題)に関する実態調査」(2025年11月)
「稼ぎたいのに稼げない」という構造的な問題
問題の本質は、働く意欲や体力があっても法規制によって収入の天井が下がってしまうという点にあります。頑張りを収入に反映させにくくなった結果、「同じ運転のスキルを活かしながら別の方法で稼げないか」と考えるドライバーが増えているのは自然な流れです。
なぜトラックドライバーがタクシーに転職するのか
運転スキルがそのまま活かせる
タクシードライバーへの転職が選ばれる最大の理由のひとつが、長年培ってきた運転スキルをそのまま活かせる点です。まったく新しいスキルを習得する必要がなく、「運転が得意」「長距離・長時間の運転に慣れている」というトラックドライバーとしての経験が、そのまま強みになります。
実際に、タクシー会社の採用担当者からも「元トラックドライバーの方は安全運転の意識が高く、即戦力になりやすい」という声を多く聞きます。タクシー会社側でも「元トラックドライバー歓迎」として求人を掲載するケースが増えています。
タクシーへの残業規制の影響が比較的小さい理由
タクシードライバーにも2024年4月から時間外労働の上限規制が適用されています。ただし、都市部で主流の**隔日勤務(約21時間拘束・翌日明け番)**という勤務形態が、労働時間の制限と構造的に相性が良く、トラックほど収入への直撃が少ないとされています。
走行距離に応じた手当で収入が変動するトラックに対し、タクシーは**「乗せた分だけ稼げる歩合制」**です。同じ時間内でも効率よく稼ぐことができ、配車アプリ(GO・S.RIDE等)の普及によって待ち時間も減少しています。
運賃改定でむしろ稼ぎやすくなっている
2025〜2026年にかけて全国各地でタクシーの運賃改定が実施されており、ドライバーの取り分も増加傾向にあります。全国ハイヤー・タクシー連合会のデータによると、タクシードライバーの全国平均年収は414万8,500円(令和6年)。東京23区では平均年収が600万円台となっており、トップ層では1,000万円を超えるドライバーも存在します。
インバウンド需要の回復・高齢化社会によるタクシー需要の増加も追い風となっており、稼ぎやすい環境が続いています。
転職前に知っておくべき「トラックとタクシーの違い」
収入の仕組みの違い
| トラック | タクシー | |
|---|---|---|
| 給与の仕組み | 基本給+残業代・手当 | 基本給+歩合給(売上の一定割合) |
| 収入の変動 | 残業規制で上限が下がった | 稼ぎ次第で上限なし |
| 安定性 | 比較的安定 | 最初の数ヶ月は変動しやすい |
歩合制のため、最初の2〜3ヶ月は地域・時間帯の感覚を掴む時期として収入が安定しにくいケースがあります。ただし多くのタクシー会社では入社後一定期間、最低保証給を設けていることが多く、研修期間中は安心して働ける体制が整っています。
勤務形態の違い
タクシーの勤務形態は主に3種類から選べます。
- 隔日勤務: 約21時間勤務→翌日は明け番(休み)。都市部のタクシードライバーに最も多い形態。
- 昼日勤: 一般的な日中の勤務時間帯。
- 夜勤: 深夜料金が適用される夜間帯のみ勤務。効率よく稼ぎやすい。
深夜(22時〜翌5時)は料金が2割増しになるため、夜間帯に乗務することで同じ走行距離でもより多く稼ぐことができます。
二種免許は会社負担で取得できる
タクシードライバーになるには普通二種免許が必要ですが、取得費用は基本的に全額会社負担です。また教習期間中も日当が支給される会社が多く、実質的にゼロコストで免許を取得しながら給与ももらえます。
取得にかかる期間は一般的に2〜4週間程度。入社後すぐに教習を開始できます。
CA担当から見た「タクシー転職で成功する人・苦労する人」の違い
ここからは、日々転職相談を受けているツナグバのCA担当が感じている「現場の本音」をお伝えします。
転職後に活躍しやすい人の特徴
1. 「稼ぎたい」という動機が明確な人
歩合制であるため、稼ぐ意欲が直接収入に反映されます。「頑張った分だけ稼ぎたい」という方には相性の良い仕事です。
2. 接客・コミュニケーションに抵抗がない人
乗客との会話を楽しめる方は評価が高くなりやすく、リピーターもつきやすいです。「人と話すのは苦ではない」程度であれば問題ありません。
3. 生活リズムの変化に柔軟な人
隔日勤務や夜間勤務など、トラックとは異なるリズムに慣れる必要があります。「慣れれば逆に生活しやすい」という声も多いです。
入社後に苦労しやすいポイントと対策
歩合制の月収変動への心理的な慣れ
最初の数ヶ月は収入が安定しにくいため、ある程度の生活費の余裕を持って転職することをお勧めしています。CA相談でも「入社前の準備」について必ずお伝えしている点です。
地理感覚の習得
都市部では以前より地理試験が簡略化されていますが、エリアの稼ぎどころを把握するまでに3ヶ月程度かかるケースが多いです。配車アプリを積極的に活用することで早期に安定しやすくなります。
CA担当が実際に対応したケース(匿名)
Aさん(42歳・長距離トラック歴12年) 2024年問題の影響で月収が約8万円減少。「このまま続けるのは難しい」とご相談に来られました。運転経験の豊富さを強みとして複数のタクシー会社に応募し、入社3ヶ月後には以前の収入水準に戻り、半年後には月収が転職前を上回るようになったとご報告いただきました。
タクシー転職で後悔しない「会社の選び方」
同じタクシードライバーでも、どの会社・エリアを選ぶかで年収は大きく変わります。CA担当として多くの転職を支援してきた経験から、特に重要なポイントをお伝えします。
見るべき3つのポイント
1. 研修体制の充実度
元トラックドライバーでも、タクシー特有の知識(地理・接客・料金メーター等)は研修で習得します。入社後に丁寧に教えてもらえる環境かどうかは必ず確認しましょう。
2. 配車アプリの導入状況
GO・S.RIDE・Uberなどの配車アプリを複数導入している会社は、待ち時間が少なく稼ぎやすい傾向にあります。「アプリ何社入ってますか?」は面接で必ず確認すべき質問です。
3. 歩合率と最低保証の水準
歩合率は会社によって異なります(一般的に売上の45〜60%程度)。加えて、入社後一定期間の最低保証給があるかどうかも、転職直後の安心感に大きく影響します。
エリア選びの重要性
タクシードライバーの年収は勤務エリアによって大きく異なります。
| エリア | 平均年収の目安 |
|---|---|
| 東京23区 | 600万円台 |
| 大阪・名古屋等の主要都市 | 400〜500万円台 |
| 地方都市 | 350〜450万円台 |
インバウンド需要・人口密度・運賃水準の違いが年収差に直結します。今の居住地から通える範囲でどのエリアが最も稼ぎやすいかは、CA担当と一緒に確認することをおすすめします。
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まずは話を聞くだけでもOKです。今すぐ転職しなくても大丈夫。
よくある質問(FAQ)
Q:トラックの運転経験はタクシー転職で有利になりますか?
A:はい、有利になります。長年の安全運転意識・体力・ルート把握能力はタクシー会社からも高く評価されます。「元トラックドライバー歓迎」を明記している求人も増えています。
Q:二種免許がなくても応募できますか?
A:多くのタクシー会社では、二種免許を持っていなくても応募可能です。入社後に会社負担(全額)で取得できます。教習期間中も日当が支給されます。
Q:転職後すぐに稼げますか?最初の収入はどのくらいですか?
A:入社直後から高収入を得るのは難しく、一般的に3ヶ月程度で地域の感覚をつかみ始め、半年で安定してくるケースが多いです。多くの会社で入社後一定期間は最低保証給が設定されています。具体的な数字はCA担当にご相談ください。
Q:40代・50代でも採用してもらえますか?
A:タクシー業界は年齢不問で採用している会社がほとんどです。むしろ40〜50代は社会人経験・人生経験が豊富で、乗客との会話や対応力が高い傾向があるとして積極採用している会社も多いです。
Q:今の会社を辞める前に相談できますか?
A:もちろんです。ツナグバでは在職中からの転職相談を多く受けています。「まだ辞めるかどうか決めていない」という段階でのご相談も歓迎しています。
まとめ
- 2024年問題でトラックドライバーの約25%が年収減少を実感、5割強が転職を検討
- タクシーは運転スキルをそのまま活かせ、歩合制で稼ぎ次第で収入上限がない
- 東京23区の平均年収は600万円台。運賃改定でさらに稼ぎやすい環境が続く
- 二種免許は全額会社負担・教習中も日当あり
- 最初の3ヶ月が慣れ期間。研修・配車アプリ・最低保証給の充実した会社を選ぶことが重要
転職を「決断」する前に、まずは情報収集から始めることをお勧めします。ツナグバのCA担当が、あなたの状況に合わせて無料でご相談をお受けします。
参考資料・出典
- レバレジーズ株式会社「時間外労働時間の制限による影響(2024年問題)に関する実態調査」(2025年11月)
- 全国ハイヤー・タクシー連合会「令和6年タクシー運転者の賃金・労働時間の現況」
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和6年度)」
- 帝国データバンク「タクシー業倒産・休廃業解散動向(2024年)」(2025年1月)
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