フリーターから正社員への就職は可能です。ただし、フリーター期間が長くなるほど正規雇用へ移りにくくなる傾向があるため、完璧な仕事が見つかるまで待つより、できる準備から始めることが大切です。
「正社員になりたいけれど、やりたい仕事がわからない」「アルバイト経験しかなく、何をアピールすればよいのかわからない」と悩む人もいるでしょう。最初から職種を一つに決める必要はありません。自分が続けやすい条件を整理し、求人を比較しながら方向性を絞る方法もあります。
この記事では、フリーターから正社員を目指す20代に向けて、就職先の選び方、就職活動の進め方、履歴書・面接での伝え方を解説します。やりたい仕事が決まっていない人が、最初の一歩を踏み出す方法も紹介するので、就職活動の全体像をつかむために役立ててください。
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フリーターの就職は難しい?正社員を目指せる理由と注意点

フリーターから正社員を目指すことはできます。しかし、応募先の選び方やフリーター期間の説明を準備せずに選考へ進むと、経験や意欲が伝わりにくい場合があります。まずは、フリーターの就職を取り巻く状況を正しく理解しましょう。
フリーターの定義と現在の就職事情
厚生労働省などの統計では、フリーターは原則として15〜34歳のうち、学生や主婦を除き、パート・アルバイトとして働く人や、その働き方を希望する無業者を指します。一般には年齢にかかわらず、パート・アルバイトを中心に生計を立てる人をフリーターと呼ぶこともあります。
2026年3月に示された青少年雇用対策基本方針によると、2024年のフリーター数は136万人です。フリーターという働き方を選んだ事情は人によって異なり、夢や学業との両立、家庭の事情、就職活動への不安など、一つの理由だけでは説明できません。
大切なのは、フリーターだったことだけで就職の可否が決まるわけではないと理解することです。企業は、応募者が仕事を続けられそうか、入社後に学ぶ意欲があるか、これまでの経験をどう生かせるかなどを含めて判断します。
フリーター期間が長いほど就職が難しくなる傾向がある
労働政策研究・研修機構の調査を引用した青少年雇用対策基本方針では、フリーター期間が長くなるほど、正規雇用への移行が難しくなる傾向が示されています。年齢だけで一律に判断することはできませんが、正社員を希望しているなら、準備を先延ばしにしすぎないことが大切です。
出典:労働政策研究・研修機構「大都市の若者の就業行動と意識の変容」
とはいえ、焦って最初に内定した会社へ入ればよいわけではありません。仕事内容や労働条件を十分に確認せずに入社すると、ミスマッチから早期離職につながることがあります。「早く動くこと」と「急いで決めること」は別だと考え、情報収集と応募を並行して進めましょう。
アルバイト経験も伝え方次第で仕事上の経験になる
アルバイト経験は、正社員経験とは雇用形態が異なりますが、そこで身につけた力まで無価値になるわけではありません。接客で相手の要望を聞いた経験、忙しい時間帯に周囲と連携した経験、新人へ仕事を教えた経験などは、応募先でも生かせる可能性があります。
面接では、「飲食店で働いていました」だけで終わらせず、担当した仕事、工夫したこと、周囲から評価されたことを具体的に伝えます。役職がなくても、遅刻をせず勤務を続けたことや、業務を覚えるために取り組んだことは、継続力や学習姿勢を説明する材料になります。
フリーターにおすすめの就職先を選ぶ3つの基準
フリーターにおすすめの就職先は、特定の職種だけで決まるものではありません。同じ職種でも、会社によって仕事内容、研修、働き方は異なります。職種名のイメージだけで選ばず、自分の経験との接点と、入社後に成長できる環境を確認しましょう。
アルバイト経験と接点のある仕事を探す
未経験の仕事へ応募するときも、これまでの経験と完全に切り離して考える必要はありません。たとえば、販売や飲食のアルバイトで身につけた接客力は、営業、カスタマーサポート、店舗運営などで生かせる場合があります。品出しや倉庫作業の経験があれば、在庫管理、物流、製造補助などの仕事を理解する手がかりになるでしょう。
重要なのは、「この職種なら誰でも就職できる」と決めつけないことです。仕事内容を確認し、自分の経験のどの部分が役立つのかを言葉にできる求人から検討すると、志望動機にも一貫性が生まれます。
未経験者向けの教育体制を確認する
求人票に「未経験歓迎」と書かれていても、入社後の教育方法は会社によって異なります。研修期間、仕事を教える担当者、独り立ちまでの流れ、必要な資格の取得支援などを確認してください。
面接は、企業から評価されるだけの場ではありません。「入社後はどのように仕事を覚えますか」「未経験で入社した方は、どのような業務から担当しますか」と質問すると、自分が働く姿を具体的に想像しやすくなります。
仕事内容と労働条件を分けて比較する
求人を選ぶときは、仕事内容への興味だけでなく、給与、勤務時間、休日、勤務地、雇用形態も確認します。条件が良く見えても、固定残業代の扱いや転勤の有無、試用期間中の条件などが想定と異なる場合があります。
求人票を見る際は、次のように「経験を生かせる点」と「確認すべき点」を分けると比較しやすくなります。
| アルバイト経験 | 生かせる可能性がある力 | 検討できる仕事の例 | 求人で確認すること |
|---|---|---|---|
| 販売・飲食 | 接客、提案、周囲との連携 | 営業、販売、カスタマーサポート | 研修内容、目標の決め方、勤務時間 |
| 事務補助 | 入力、確認、スケジュール管理 | 一般事務、営業事務、受付 | 使用ソフト、担当業務、教育体制 |
| 倉庫・軽作業 | 正確さ、安全意識、作業改善 | 物流管理、製造、品質管理補助 | 勤務形態、作業環境、資格支援 |
| コールセンター | 聞く力、説明力、記録 | カスタマーサポート、営業、ITサポート | 対応範囲、研修、評価方法 |
上の職種はあくまで検討例です。実際の仕事内容と応募条件は企業ごとに異なるため、求人票と面接で確認してください。
フリーターの就職活動の進め方
就職活動は、職種を決めてから始めるものと思われがちです。しかし、最初は候補が複数あっても問題ありません。条件整理、情報収集、応募を繰り返すうちに、自分が重視したいことが具体的になります。
希望条件と避けたい条件を整理する
まず、「絶対にやりたい仕事」を探すのではなく、働くうえで大切にしたい条件を整理します。収入、休日、勤務地、仕事内容、職場の雰囲気などから、譲れない条件を二つ程度に絞りましょう。条件を増やしすぎると、応募できる求人が極端に少なくなるため、希望条件と妥協できる条件を分けます。
同時に、「立ち仕事を続けるのは難しい」「個人ノルマが強い環境は避けたい」など、避けたい条件も書き出します。やりたいことが決まっていなくても、避けたい働き方がわかれば、求人を絞る基準を作れます。
アルバイト経験を仕事で使える強みに変換する
次に、これまでのアルバイトを「担当業務」「工夫」「結果」の順に振り返ります。たとえば、「コンビニで接客をした」ではなく、「混雑時にレジと品出しの優先順位を判断し、周囲へ声をかけながら対応した」と整理すれば、状況判断や連携の経験として伝えられます。
目立つ実績がなくても構いません。継続して働いたこと、欠員時に協力したこと、ミスを減らすために確認方法を変えたことなど、自分が実際に行った内容を使います。経験を大きく見せるのではなく、応募先で再現できる行動として説明することが大切です。
就職サイト・ハローワーク・エージェントで求人を集める
求人の集め方は一つに限定しなくて構いません。就職サイトは自分のペースで比較しやすく、ハローワークでは求人紹介や職業相談を受けられます。就職エージェントでは、希望条件の整理、応募書類の添削、面接対策などの支援を受けられる場合があります。
厚生労働省の「わかものハローワーク」では、正社員を目指すおおむね35歳未満の人を対象に、自己理解や職業理解、応募準備、就職後の定着まで無料で支援しています。仕事内容を調べたいときは、厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」も利用できます。
出典:厚生労働省「わかものハローワーク」、職業情報提供サイト(job tag)
サービスごとに保有する求人や支援内容は異なります。登録数を増やしすぎると連絡や予定の管理が難しくなるため、使いやすいものを二つ程度選び、必要に応じて見直すとよいでしょう。
履歴書と面接でフリーター期間を前向きに説明する
フリーターになった理由を聞かれたときは、言い訳を重ねるより、事実を簡潔に説明したうえで、今後どう働きたいかを伝えます。たとえば、「卒業後は進路を決めきれずアルバイトを続けていました。接客を通じて人の要望を聞く仕事に関心を持ち、長期的に経験を積みたいと考えて正社員を志望しています」のように、過去と応募理由をつなげます。
大学中退や就業していない期間がある場合も、事実と異なる説明をする必要はありません。その期間に考えたことや、就職に向けて準備していることを伝えましょう。面接官が確認したいのは、過去を責めることではなく、入社後に働き続ける意思と、応募先を選んだ理由です。
複数社を比較して入社先を決める
応募先を一社に絞ると、不採用になったときに活動が止まりやすくなります。興味を持てる求人が複数ある場合は並行して選考を進め、仕事内容や教育体制を比較しましょう。
内定が出たら、雇用形態、勤務地、賃金、勤務時間、休日、試用期間などを労働条件通知書で確認します。疑問がある場合は入社を承諾する前に質問してください。内定を得ることだけでなく、自分が続けられる環境かを確かめるところまでが就職活動です。
やりたい仕事がない20代フリーターの「最初の一歩」
ツナグバが2026年6月に20代322名へ行った調査では、約7割が「やりたい仕事・職種が明確ではない」と回答しました。また、48.5%が、自分に合う仕事の探し方について「なんとなくイメージはあるが、どう探せばよいかわからない」と答えています。
やりたい仕事が決まっていないのは、珍しいことではありません。必要なのは、答えが出るまで考え続けることではなく、仮の基準を作って情報に触れ、少しずつ修正することです。
「やりたいこと」より「避けたいこと」から整理する
仕事選びで迷ったら、最初に「これだけは避けたい」と感じる条件を書き出します。ツナグバの同調査では、職場選びで避けたい条件として「人間関係が悪い・体育会系の雰囲気」が43.2%で最多でした。給与や職種だけでなく、職場の雰囲気を重視する人もいることがわかります。
ただし、「人間関係が良い会社」のような抽象的な条件は求人票だけでは判断しにくいため、研修中の相談先、チームの人数、面接時の対応など、確認できる項目へ置き換えます。避けたい条件を具体化すると、求人を見比べやすくなります。
1週間で仕事探しの方向性を作る
就職活動を一度に完成させようとすると、負担が大きくなります。最初の1週間は、内定を取ることではなく、応募できそうな求人を見つけるところまでを目標にしましょう。
| 日程 | 行うこと | 完成させるもの |
|---|---|---|
| 1日目 | 希望条件と避けたい条件を書き出す | 譲れない条件2つ、避けたい条件2つ |
| 2〜3日目 | アルバイト経験を振り返る | 担当業務・工夫・身についた力 |
| 4〜5日目 | 2〜3職種の仕事内容を調べる | 興味がある点と不安な点 |
| 6〜7日目 | 求人を比較し、相談または応募する | 候補求人3件と次に行うこと |
この段階で職種を一つに決められなくても問題ありません。求人を見て生じた疑問が、次に調べることになります。小さく動きながら判断材料を増やしましょう。
一人で止まるときは就職支援を利用する
自己分析や求人比較を一人で進めると、考えがまとまらなくなることがあります。その場合は、就職を決めてから相談するのではなく、迷っている段階で支援機関や就職エージェントを利用する方法があります。
相談するときは、「何の仕事が向いていますか」と答えを任せるだけでなく、「接客は苦にならなかった」「夜勤は避けたい」「長く続けられる技術を身につけたい」など、わかっていることを伝えます。第三者と話すことで、自分では当たり前だと思っていた経験が強みとして見つかることもあります。
フリーターの就職に関するよくある質問
Q.フリーターは就職が難しいですか?
A.正社員経験がある人と比べて、経験の伝え方や応募先選びに工夫が必要な場合はありますが、フリーターから正社員を目指すことは可能です。フリーター期間が長くなるほど正規雇用へ移りにくくなる傾向があるため、正社員を希望する場合は、求人を見る、相談するなどの準備から早めに始めましょう。
Q.フリーターは何歳まで正社員を目指せますか?
A.正社員就職に一律の年齢上限があるわけではありません。ただし、未経験者の採用条件や求められる経験は企業によって異なります。厚生労働省の「わかものハローワーク」は、おおむね35歳未満の正社員希望者を対象に無料支援を行っています。20代で就職を考えているなら、年齢だけで諦めず、現在の経験を整理して行動を始めることが大切です。
Q.フリーターでもなれる職業はありますか?
A.応募条件を満たせば、さまざまな職業を検討できます。販売、営業、事務、カスタマーサポート、物流、製造、ITサポートなどにも未経験者を募集する求人がありますが、採用条件は企業ごとに異なります。職種名だけで判断せず、仕事内容、教育体制、自分のアルバイト経験との接点を確認しましょう。
フリーターからの就職は、小さな準備から始められます
フリーターから正社員を目指すときは、最初からやりたい仕事を一つに決める必要はありません。避けたい条件と生かせる経験を整理し、複数の求人を比較することで、自分に合う方向性が見えやすくなります。
一人で考えても進め方がわからない場合は、第三者へ相談することも選択肢です。ツナグバでは、20代・未経験の方に向けて、仕事選びから応募書類、面接対策まで一人ひとりの状況に合わせてサポートしています。
フリーターからの就職は、小さな準備から始められます
フリーターから正社員を目指すときは、最初からやりたい仕事を一つに決める必要はありません。避けたい条件と生かせる経験を整理し、複数の求人を比較することで、自分に合う方向性が見えやすくなります。
一人で考えても進め方がわからない場合は、第三者へ相談することも選択肢です。ツナグバでは、20代・未経験の方に向けて、仕事選びから応募書類、面接対策まで一人ひとりの状況に合わせてサポートしています。
「正社員を目指したい」という段階でも相談できます
やりたい仕事が決まっていない、アルバイト経験をどのように伝えればよいかわからないという方へ。ツナグバでは、20代・未経験の方に向けて、仕事選びから応募書類、面接対策まで一人ひとりに合わせてサポートしています。
- 相談無料
- 未経験から応募できる求人も紹介
- 履歴書・職務経歴書の添削に対応
- 面接対策から入社までサポート
この記事を書いた人
石井 優花(いしいゆうか)
株式会社ツナグバ 公式サイト
Work Experience: 養護教諭
Hobby: 映画・ドラマ鑑賞、カラオケ、料理
MBTI: 主人公-ENFJ-
Favorite: 美味しいご飯・お酒、歴史・美術・邦画、あいみょん
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この記事の監修
海老名 信行
取締役/COO
株式会社ツナグバ
大学卒業後、株式会社ギャプライズにてWebマーケティング支援の営業として、大企業を中心とした新規顧客開拓とリレーション構築に従事。
次に、株式会社サイファーポイントに取締役/営業責任者として参画。新規顧客開拓、DXコンサルティング、WEBマーケティング支援を経験。
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