フリーターが28歳で就職するのは遅くない!正社員になる5ステップ

この記事に書かれていること

28歳は35歳未満を基本とする若年者向けの未経験採用に応募でき、アルバイト経験も勤労意欲やコミュニケーション能力の根拠として伝えられます。

経験との共通点、研修の有無、身につくスキルから職種を選び、経験の棚卸しから書類作成・面接準備まで5ステップで進める方法を解説します。

フリーターを続けた理由、今正社員を目指す理由、応募企業を選んだ理由の3つを事実と仕事内容に結びつけて答える方法も紹介します。

「28歳でアルバイトのまま、この先どうなるのだろう」と、シフトの帰り道にふと不安になる方は少なくないでしょう。同級生の転職や結婚の話を聞くたびに、履歴書の職歴欄を思い浮かべて手が止まってしまうかもしれません。

28歳のフリーターでも、未経験から正社員を目指せる求人はあります。企業が年齢の上限を設けて若手を募集できるのは、職業経験を問わず長く育てる採用に限られており、28歳はその対象にしっかり入る年齢だからです。ただし、20代を対象にした採用枠を活かすには、先延ばしにせず今から動き始める必要があります。

この記事では、28歳のフリーターが正社員就職に間に合う理由から、職種を選ぶ基準、正社員になる5ステップ、面接前に整理しておきたい3つの回答までを順に解説します。アルバイト経験を棚卸しし、応募先の選び方から面接対策まで順番に進めましょう。

目次

28歳のフリーターでも正社員就職は間に合う理由

28歳という年齢が、正社員への道を閉ざすわけではありません。企業には20代の未経験者を採用して育てたい事情があり、アルバイトで積んだ経験も選考で評価される材料になります。

まずは、求人の仕組みと採用側の見方の2つから、間に合う理由を確かめましょう。

20代を対象とする未経験求人へ応募できる

28歳で職歴がなくても、応募できる正社員求人は残っています。

労働者の募集や採用で年齢制限を設けることは、労働施策総合推進法によって原則として禁止されています。それでも「35歳未満の方を募集」といった求人が存在するのは、厚生労働省が例外事由を定めているためです。

そのうちの一つが、長期勤続によるキャリア形成を図る観点から、若年者を期間の定めのない労働契約の対象として募集・採用する場合です。この例外を使うには、対象者の職業経験を不問とすること、新規学卒者以外の人にも新卒者と同等の処遇であることという2つの要件を満たさなければなりません。

厚生労働省の年齢制限禁止に関するQ&Aでは、この例外事由は基本的に35歳未満の若年者を想定したものだと説明されています。28歳は、この枠の中心にいる年齢だといえるでしょう。

年齢の上限を設けている正社員求人ほど、経験者ではなく「これから育てる人」を探しているので、求人票を見るときは年齢の条件と「職務経験不問」の記載がセットになっているかを確認してみてください。

アルバイト経験を仕事の強みに置き換えられる

企業が中途採用で見ているのは、職歴の長さだけではありません。

厚生労働省の令和5年若年者雇用実態調査によると、中途採用の選考で「職業意識・勤労意欲・チャレンジ精神」を重視した事業所は72.7%にのぼりました。

「コミュニケーション能力」の66.9%、「マナー・社会常識」の58.1%がこれに続き、いずれも「業務に役立つ職業経験・訓練経験」の42.3%を上回っています。正社員としての職歴がなくても、働く姿勢や人との関わり方で評価を得られる余地は十分にあるといえるでしょう。

問題は、アルバイトの経験を企業の言葉に置き換えられているかどうかです。飲食店で6年働き、シフトリーダーとして新人の教育やピーク時の配置を任されてきたなら、それは「勤労意欲」や「コミュニケーション能力」を裏づける事実になります。

アルバイトでの経験 採用側へ伝えられる力
同じ店で3年以上働き、発注や閉店作業を任された 継続力・責任感
新人へ仕事を教え、独り立ちまでフォローした 指導力・協働力
クレームの一次対応を行った 対応力・コミュニケーション力
混雑時に持ち場を変えて店舗を回した 状況判断・柔軟性

表の右側の言葉で語れる経験がひとつでもあれば、応募書類と面接で使える強みになります。

28歳の今すぐ就活を始めたほうがよい3つの理由

「あと1年くらいは大丈夫」と考えたくなるのは自然なことです。ただ、28歳と29歳、30歳では、応募できる求人の幅や面接で求められる説明が少しずつ変わるものです。今のうちに動いたほうがよい理由を3つに分けて説明します。

28歳の今から動く3つのメリット

① 応募できる未経験求人を広く比較できる
「30歳未満」「35歳未満」などの若年者向け求人も候補に入れやすい時期です。
② 30歳までに正社員経験を積める
28歳で入社すれば、30歳時点で約2年の実務経験を作れます。
③ フリーター期間を説明しやすいうちに動ける
直近の仕事や工夫を覚えているうちに、応募書類や面接で具体的に伝えられます。

未経験求人を幅広く比較できるうちに動けるから

年齢の上限を何歳に置くかは企業ごとに違い、一律ではありません。

先ほどの厚生労働省のQ&Aでは、「30歳未満を募集」「25歳未満を募集」のように上限年齢の低い求人にも触れており、若者が広く応募できるよう努めるべきだとしています。

裏を返せば、上限を30歳未満に設定した未経験求人は現に存在し、そこに応募できるのは29歳までということです。28歳なら「30歳未満」の求人にも「35歳未満」の求人にも応募できるため、候補を広く並べて比べられます。

比べられる求人が多いうちに動くメリットは、妥協して1社に決めなくて済む点です。仕事内容や研修の有無、勤務条件を3〜5社で見比べれば、自分にとって譲れない条件が何かも見えやすくなります。

入社後に育成を受けながら経験を積めるから

28歳で入社すれば、30歳になる時点で2年分の実務経験を積めます。

若年者雇用実態調査では、若年正社員の育成を行っている事業所が77.9%にのぼり、育成方法としては仕事をしながら教わるOJTが69.8%と最も多くなっていました。

さらに、年齢の上限を設けて募集する企業は、新卒者と同等の処遇で育てることを前提にしています。「入社してから覚える」が許される採用だからこそ、早く入るほど、育ててもらえる期間を長く使えます。

逆に、就職を1年先送りにすると、その1年はアルバイトの経験が積み上がるだけで、正社員としての職歴は動きません。同じ2年間でも、どちらで過ごすかによって30歳の履歴書は大きく変わります。

フリーター期間が延びる前に理由を説明できるから

面接では、フリーターを続けてきた理由をほぼ確実に聞かれます。

説明が難しくなるのは、期間が長くなるほど「なぜ今まで動かなかったのか」という質問の重みが増すからです。28歳で「アルバイトで任される範囲が広がり、続けるか切り替えるかを考えた結果、正社員として腰を据えたいと判断した」と話せば、動き出したタイミングとして自然に聞こえるでしょう。

また、説明の材料が新しいうちに使うことも重要です。直近1年の工夫や成果は具体的に語れますが、3年前の出来事は細部が薄れ、面接官に伝わる力も弱くなります。今の仕事で覚えていることが鮮明なうちに、言葉にしておきましょう。

28歳フリーターが職種を選ぶ3つの基準

未経験から応募できる職種は、営業や販売、製造、介護、ITのサポート職など多岐にわたります。

数が多いぶん、「どれを選べばいいのか」で止まりやすいところです。アルバイト経験との共通点、研修の有無、身につくスキルの3つを基準にすると、候補を絞りやすくなります。

アルバイト経験と共通点がある職種を選ぶ

最初に見るのは、いままでの仕事と動きが似ている職種です。

共通点があると、面接で「なぜこの仕事か」を経験とつなげて説明でき、入社後も覚えることが少なくて済みます。飲食店や小売店で接客をしてきた人なら、お客様の要望を聞いて提案する動きが営業や販売の仕事に重なります。倉庫や工場で正確さと段取りを求められてきた人なら、製造や物流の管理職種に近いでしょう。

アルバイト経験 候補にしやすい職種 共通する力
飲食・小売 営業・販売・カスタマーサポート 要望を聞き、提案する
倉庫・工場・配送 製造・物流管理・施工管理補助 段取りを組み、正確に進める
塾講師・受付・事務補助 一般事務・営業事務・人材系 情報を整理して人へ伝える
コールセンター インサイドセールス・ITサポート 非対面で説明し、課題を解決する

まったく違う分野に挑戦したい場合も、経験の中から「この動きは同じ」といえる部分を1つ見つけておくと、志望理由に筋が通ります。

未経験者向けの研修がある職種を選ぶ

次に確かめたいのは、入社後に教わる仕組みがあるかどうかです。

未経験歓迎と書かれた求人でも、研修の中身は会社によって大きく違います。若年正社員の育成を行う事業所は77.9%ですが、裏を返せば2割ほどの事業所には育成の仕組みがありません。

求人票に「入社後○週間の研修」「OJT担当がつく」「資格取得支援」といった具体的な記載があるかを見て、面接では研修の期間と内容、独り立ちの目安を質問しましょう。

研修の有無を基準にすると、応募先の選び方も変わります。同じ職種でも、育成に力を入れている会社を優先すれば、入社後の不安を減らせるでしょう。

入社後に身につくスキルが明確な職種を選ぶ

3つ目の基準は、3年後に何ができるようになっているかを説明できるかどうかです。

28歳で就職するなら、30代の働き方まで見据えて職種を選びたいところです。営業なら提案や数字の管理、事務なら会計や労務の実務、ITサポートなら製品知識やトラブル対応というように、積み上がるスキルがはっきりしている職種ほど、次の転職や昇進の際に経験として示せます。

求人票だけで判断しにくいときは、面接で「入社2〜3年目の方はどのような仕事を任されていますか」と聞いてみてください。答えが具体的な会社ほど、育てる道筋を持っていると考えられます。

28歳フリーターが正社員になる5ステップ

やることが多く見えても、順番に進めれば就職活動は止まりません。

経験の棚卸しから面接準備まで、5つのステップに分けて具体的な手順を説明します。1つずつ終えるごとに、次に何をすればよいかがはっきりするはずです。

28歳フリーターから正社員になる5ステップ

STEP 1|経験を棚卸しする
任された仕事・工夫・結果を10項目程度書き出す
↓
STEP 2|希望条件を整理する
譲れない条件を3つまでに絞る
↓
STEP 3|求人を3〜5社比較する
仕事内容・研修・給与・休日・勤務地を見る
↓
STEP 4|応募書類を作る
アルバイト経験を具体的な役割・工夫・数字で伝える
↓
STEP 5|面接を準備する
就職理由・志望理由・入社後の目標を言葉にする

アルバイトで任された仕事と工夫を棚卸しする

最初の1週間は、応募先を探すより先に、自分の経験を紙に書き出す時間に使いましょう。

手順は3つです。まず、1日の仕事を開店準備から閉店作業まで時間順に並べてください。次に、その中で「任された役割」に印をつけます。発注、シフト作成、新人指導、売上の集計といった、責任を伴う仕事が該当します。

最後に、役割ごとに「自分なりの工夫」と「その結果」を添えましょう。「新人向けに手順書を作ったら、教える時間が半分になった」のように、数字や変化まで書けると、そのまま職務経歴書の材料になります。

書き出す量は、少なくとも10項目を目安にしてください。「たいしたことはしていない」と感じる作業でも、書いてみると採用側が見る力に置き換えられるものが多く見つかります。

希望条件を譲れない条件と調整できる条件に分ける

棚卸しが終わったら、働き方の希望を2つに分けます。

条件をすべて満たす求人は、まず見つかりません。譲れない条件を3つに絞り、それ以外は調整できる条件として扱うと、求人を見たときに迷わず判断できます。

区分 考え方 例
譲れない条件 3つまでに絞る 実家から通える/休日/月給の下限
調整できる条件 求人ごとに柔軟に判断する 業種/職種/残業/転勤/服装

譲れない条件が4つ以上になると、応募できる求人がほとんど残りません。「本当に譲れないか」を1つずつ問い直し、3つに収めましょう。

未経験歓迎の求人から応募先を比較する

条件が決まったら、求人を集めて同じ物差しで比べます。

探す場所は、求人サイト、ハローワーク、就職エージェントの3つを併用してください。厚生労働省のわかものハローワークは、正社員を目指すおおむね35歳未満の人を対象に、担当者制の職業相談や応募書類の作成支援を無料で行っています。

集めた求人は、仕事内容、年齢や経験の条件、研修の有無、給与と休日、勤務地の5項目で表にすると、比較の抜けがなくなります。

応募は1社ずつでなく、3〜5社を並行して進めるのがおすすめです。結果を待つ間に次の応募を進められるうえ、複数の面接を経験するうちに受け答えも安定します。

履歴書と職務経歴書で経験を具体的に伝える

書類では、アルバイト経験を職歴として書いてかまいません。

履歴書の職歴欄には、勤務先、雇用形態、期間、担当した業務を1行ずつ記載します。職務経歴書には、棚卸しで書き出した役割と工夫を、数字を添えて盛り込みましょう。

「ホールスタッフとして接客」だけでは伝わりませんが、「ホールスタッフ6年。3年目からシフトリーダーとして10名のシフト作成と新人教育を担当」と書けば、任された範囲が一目で分かります。

応募先ごとに、職務経歴書の冒頭にある要約を書き換えることも忘れないでください。営業職に応募するなら接客での提案経験を、事務職なら発注や集計の経験を前に出すと、読み手に「この仕事に合う」と伝わりやすくなります。

面接で就職理由と入社後の目標を答えられるようにする

面接前に用意しておきたい答えは、「なぜ正社員になるのか」と「入社後に何を目指すか」の2つです。

就職理由は、アルバイトで感じた限界と、正社員として続けたい理由をつなげて話します。入社後の目標は、「1年目に担当業務を一人で回せるようになり、3年目には後輩の指導も任されたい」のように、時期と内容を分けて答えると具体的になります。職種選びの基準で確かめた「入社後に身につくスキル」を、ここで目標として言葉にすればよいわけです。

答えは声に出して練習し、1分以内に収まるかを確かめてください。長すぎる答えは要点がぼやけ、短すぎる答えは準備不足に見えるので注意が必要です。

28歳フリーターが面接前に整理する3つの回答

面接で聞かれる質問のうち、フリーターの就職活動で特に準備が必要なものは3つに絞られます。いずれも「正直に、前向きに、応募先と結びつけて」答えるのが基本です。答え方の例とあわせて、整理の仕方を説明します。

面接前に答えを用意しておきたい3つの質問

① なぜフリーターを続けていたのですか?
事実 → 続けた理由 → 今切り替える理由
② なぜ28歳の今、正社員を目指すのですか?
不安ではなく、仕事で担いたい役割や将来像を伝える
③ なぜこの会社を選んだのですか?
求人の仕事内容 × 自分の経験の共通点を1つ示す

フリーターを続けていた理由を事実に沿って説明する

理由を聞かれたときに避けたいのは、取り繕った説明と、後ろ向きな説明の2つです。

事実を話し、そこから学んだことと今の判断をつなげれば、面接官は納得しやすくなります。

大学を中退した後、生活費を稼ぐために飲食店で働き始めました。任される仕事が増えて続けてきましたが、3年目にシフトリーダーを任されたころから、店舗を運営する側として長く働きたいと考えるようになり、正社員を目指すことを決めました。

この答えが伝わりやすいのは、中退という事実を隠さず、続けた理由と切り替えた理由が1本の線になっているからです。「なんとなく」ではなく、判断の節目を1つ示すことを意識してください。

28歳の今、正社員を目指す理由を前向きに伝える

「年齢が不安になったから」という本音は、そのまま口にしないほうが伝わります。

面接官が知りたいのは、不安の中身ではなく、正社員として何を続けたいかです。「アルバイトでは任される範囲に上限があり、売上や人の育成まで責任を持って関わるには正社員として働く必要があると考えた」のように、仕事の内容で理由を語りましょう。

アルバイトとして新人教育や発注に関わるうちに、店舗の数字や人の成長に責任を持つ立場で働きたいと思うようになりました。28歳の今なら、未経験から育ててもらいながら長く働けると考え、正社員での就職を決めました。

年齢に触れる場合も、「不安」ではなく「今なら長く働ける」という前向きな根拠として使うと印象が変わります。

応募企業を選んだ理由を仕事内容と結びつける

志望理由は、企業の魅力を並べるより、仕事内容と自分の経験の接点を1つ示すほうが伝わります。

求人票の仕事内容を読み、自分のアルバイト経験と重なる部分を探してください。「お客様の要望を聞いて提案する」「複数の作業を段取りよく進める」といった共通点が見つかれば、それが志望理由の核になります。

貴社の営業職は、既存のお客様を定期的に訪問して要望を伺う仕事だと求人票で拝見しました。飲食店で常連のお客様の好みを覚えて提案してきた経験を活かせると考え、志望しました。

求人票に書かれた仕事内容と、自分の経験を1文ずつ対応させるだけで、志望理由は「どこにでも言える内容」から抜け出せます。

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この記事の監修

海老名 信行

海老名 信行

取締役/COO
株式会社ツナグバ

大学卒業後、株式会社ギャプライズにてWebマーケティング支援の営業として、大企業を中心とした新規顧客開拓とリレーション構築に従事。
次に、株式会社サイファーポイントに取締役/営業責任者として参画。新規顧客開拓、DXコンサルティング、WEBマーケティング支援を経験。
プロフィール紹介

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