中卒の割合はどれくらい?求人・就職率や高卒認定のメリットも解説

中卒の割合はどれくらい?求人・就職率や高卒認定のメリットも解説

「日本では、中卒の人はどれくらいいるのだろう」

「中卒だと、正社員になるのは難しい?」

「高校卒業程度認定試験に合格すれば、高卒として就職できる?」

このような疑問や不安を抱えている人もいるでしょう。

インターネットで中卒者の割合を調べると、「約14%」「約2%」など、異なる数字が出てきます。これは、調査対象や「中卒」の数え方が異なるためです。

日本全体の最終学歴を見る場合と、現在の若い世代が高校へ進学しない割合を見る場合では、数字が大きく変わります。

また、中卒で応募できる求人は高卒以上の求人より限られますが、就職できないわけではありません。学歴不問の求人を探し、仕事で生かせる経験や資格を身につければ、正社員を目指すことも可能です。

この記事では、日本における中卒者の割合、中学新卒者の求人・就職状況、高卒認定試験のメリットを解説します。

目次

日本の中卒者の割合はどれくらい?

中卒者の割合を知るときは、「日本の全年代を対象にするのか」「直近の中学校卒業者を対象にするのか」を確認する必要があります。

結論を整理すると、次のようになります。

見方 割合の目安 注意点
日本の15歳以上全体 「小学校・中学校」卒業者は約14% 高齢世代を含み、小学校卒業者も同じ区分に含まれる
直近の中学校卒業者 約98.7%が高校などへ進学 進学しなかった約1.3%が、そのまま全員中卒になるわけではない

日本全体では約14%という統計がある

2020年の国勢調査では、15歳以上の卒業者について、最終卒業学校が「小学校・中学校」の人は約14%とされています。

単純計算すると、約7人に1人です。

ただし、この数字をそのまま「現在の若者の7人に1人が中卒」と捉えることはできません。

国勢調査の「小学校・中学校」という区分には、次の人が含まれます。

  • 中学校を卒業して高校へ進学しなかった人
  • 高校へ進学したものの卒業しなかった人
  • 小学校を最終卒業学校とする人
  • 高校進学が現在ほど一般的でなかった高齢世代

総務省の資料でも、年齢が高くなるほど、最終卒業学校が小学校・中学校の人の割合が高い傾向が示されています。

したがって、全年代を対象にした約14%という数字だけでは、現在の20代や10代における中卒者の割合を正確に表せません。
総務省「令和2年国勢調査」

現在の中学校卒業者では約98.7%が高校などへ進学

文部科学省の学校基本統計では、近年の中学校卒業者における高等学校等への進学率は約98.7%です。

単純に差し引くと、高校などへ進学しない人は約1.3%となります。

ただし、進学しなかった1.3%が、そのまま全員「生涯の最終学歴が中卒」になるわけではありません。

中学校卒業後に就職した人でも、後から次のような進路を選ぶことがあります。

  • 定時制高校へ進学する
  • 通信制高校へ進学する
  • 高等専修学校で学ぶ
  • 高卒認定試験に合格する
  • 高卒認定を経て大学や専門学校へ進学する

反対に、高校へ進学した後に中退し、その後進学しなかった場合は、最終学歴が中卒になることがあります。

中卒割合を見るときのポイント

  • 日本全体の約14%には、高齢世代と小学校卒業者も含まれる
  • 現在の高校等進学率は約98.7%
  • 高校へ進学しなかった人の割合と、最終学歴が中卒の人の割合は同じではない
  • 高校へ進学しても、中退後に進学しなければ最終学歴が中卒になることがある

中卒女子の割合はどれくらい?

「中卒女子」という検索では、中卒に該当する女性の人数だけでなく、「中卒女性でも就職できるか」「どのような仕事を選べるか」を知りたい人も多いと考えられます。

国勢調査では、男女・年齢別に最終卒業学校を確認できます。ただし、「現在の中卒女子は日本女性全体の何%」という単純な数字だけでは、実態を正確に表せません。

全年代を対象にすると、高校進学が今ほど一般的でなかった高齢世代の影響が大きくなるためです。

現在の若年層では、男女ともに高校などへ進学する人が大部分を占めています。そのため、若い世代に限れば、中卒の男性・女性はいずれも少数派です。

一方、就職活動では、性別よりも次の条件が選択肢へ影響する場合があります。

  • 求人の応募条件が「学歴不問」か
  • 必要な資格や免許を持っているか
  • フルタイムで勤務できるか
  • 土日勤務やシフト勤務に対応できるか
  • 過去のアルバイト経験を説明できるか
  • 長く働く意思を伝えられるか

中卒女性の場合も、「女性向け」と書かれた求人だけを探す必要はありません。仕事内容、勤務時間、体力面、将来のキャリアを確認し、自分に合う求人を選ぶことが大切です。

中卒者が少ない理由

現在、中卒者が若い世代で少ない主な理由は、高校進学が一般的になっているためです。

企業の求人でも「高卒以上」を応募条件とするケースがあり、高校卒業が進学や就職の選択肢を広げるものとして認識されています。

一方、中学校卒業後に高校へ進学しない理由や、高校を中退する理由は人によって異なります。

背景 具体例
経済的な事情 家計を支えるため、早く働く必要があった
学校生活への不安 不登校や人間関係などから進学が難しかった
進路のミスマッチ 進学した高校が合わず、中退した
健康上の事情 病気や心身の不調で通学を続けられなかった
本人の希望 学業よりも仕事や別の活動を優先したかった
家庭の事情 介護、育児、転居などで通学が難しくなった

中卒になった理由は一つではありません。「努力しなかったから」と決めつけられるものではなく、それぞれに異なる事情があります。

過去の事情だけで将来が決まるわけではありません。現在の状況から、就職、資格取得、学び直しなどの方法を選べます。

中卒でも就職できる?

中卒でも就職することは可能です。実際に、厚生労働省は中学新卒者向けのハローワーク求人・求職・就職内定状況を公表しています。

2026年3月末時点の令和7年度調査では、中学新卒者について次の結果が示されています。

項目 中学新卒者の状況
求人数 888人
求職者数 348人
求人倍率 2.55倍
就職内定率 81.9%

この数字は、学校やハローワークを通じて職業紹介を希望した中学新卒者を対象としたものです。中卒者全体の就職率ではない点に注意してください。
厚生労働省「令和7年度高校・中学新卒者の求人・求職・就職内定状況」

求人倍率は2倍を超えていますが、求人数は高卒新卒者向けと比べると大幅に少なく、地域や職種によって選択肢が限られる可能性があります。

中卒だと就職が難しいといわれる理由

中卒でも働くことはできますが、高卒以上の人と比べて就職活動で壁を感じることがあります。

高卒以上を応募条件にする企業がある

求人票に「高卒以上」「高校卒業程度」と書かれている場合、中卒者は応募できない可能性があります。

そのため、求人を探すときは、次の表記を確認しましょう。

  • 学歴不問
  • 経験不問
  • 未経験者歓迎
  • 高卒認定合格者を含む
  • 高校卒業程度の学力を持つ人

応募条件がわからない場合は、応募前に企業や求人紹介会社へ確認します。

応募できる職種や企業が限られる

中卒者向けの求人数はゼロではありませんが、大企業の総合職や資格が必要な専門職など、学歴・受験資格によって応募できない仕事があります。

最初から希望の仕事だけに絞りすぎるのではなく、未経験から経験を積める仕事も含めて検討することが大切です。

若いうちは実務経験が少ない

中学校を卒業したばかりの場合、学歴だけでなく、仕事の経験がないことも就職を難しくする原因になります。

アルバイト経験がある場合は、次のような内容もアピール材料になります。

  • 遅刻や欠勤をせず勤務した
  • 接客や電話対応を経験した
  • 後輩へ仕事を教えた
  • 売上や作業効率の改善に取り組んだ
  • 資格や免許を取得した
  • 一つの職場で継続して働いた

学歴だけでなく、これまでの行動を具体的に伝えることが重要です。

中卒から検討しやすい仕事

学歴不問・未経験歓迎の求人が比較的見つかりやすい仕事には、次のようなものがあります。

仕事 特徴 確認したい点
営業職 成果や対人能力を評価する企業がある 固定給、歩合、ノルマ、研修制度
販売・接客職 アルバイト経験を生かしやすい 勤務時間、休日、正社員登用制度
製造職 未経験向けの研修がある求人も見られる 夜勤、交代勤務、作業内容、安全教育
建設・施工関連 経験や資格によって仕事の幅を広げやすい 体力面、勤務地、資格取得支援
介護職 無資格・未経験から応募できる求人がある 夜勤、身体介助、研修、資格取得支援
物流・倉庫 仕分けや入出庫管理などから経験を積める 勤務時間、重量物、フォークリフト資格
ドライバー 必要な免許があれば学歴不問の求人を探しやすい 年齢、免許、運転時間、勤務体系

同じ職種でも、学歴条件や待遇は企業によって異なります。「中卒でも働ける仕事」だけで選ばず、雇用形態、給与、研修、休日、資格支援なども比較しましょう。

中卒から正社員を目指す5つのポイント

中卒から就職する場合は、学歴以外の判断材料を企業へ示すことが重要です。

中卒から正社員を目指す5つのポイント

  1. 「学歴不問」「未経験歓迎」の求人を探す
  2. アルバイトや仕事の経験を具体的に整理する
  3. 応募する仕事に役立つ資格を取得する
  4. 中卒になった理由を簡潔に説明できるようにする
  5. 入社後に長く働く意思と、今後の目標を伝える

学歴不問の意味を確認する

「学歴不問」は、応募時に特定の学歴を求めないという意味です。

ただし、採用で人柄、経験、資格、勤務条件などを確認されないわけではありません。求人票の仕事内容や必要なスキルを確認し、自分が活躍できる理由を準備しましょう。

中卒になった理由を簡潔に伝える

面接では、中学校卒業後の経歴について質問される可能性があります。

過去の事情を隠すのではなく、現在の考えと今後の行動につなげて説明しましょう。

家庭の事情から高校へ進学せず、卒業後はアルバイトをしてきました。接客を通じて、人と関わる仕事にやりがいを感じたため、今後は正社員として経験を積みたいと考えています。

高校を中退した場合は、次のように伝えられます。

高校へ進学しましたが、当時は学校生活に適応できず中退しました。その後は生活を立て直し、アルバイトを継続してきました。現在は長期的に働き、業務に必要な知識を身につけたいと考えています。

反省だけで終わらず、現在の行動と入社後の目標を伝えることがポイントです。

高卒認定試験とは

高等学校卒業程度認定試験は、高校を卒業していない人について、高校卒業者と同等以上の学力があるかを文部科学省が認定する試験です。

合格すると、大学、短期大学、専門学校などの受験資格を得られます。就職や一部の資格試験でも活用できます。
文部科学省「高等学校卒業程度認定試験」

受験する年度の終わりまでに満16歳以上になる人で、大学入学資格を持っていない場合は受験できます。

高卒認定に合格しても最終学歴は高卒にならない

注意したいのは、高卒認定試験への合格と、高校卒業は同じではないことです。

高卒認定に合格すると、高校卒業者と同等以上の学力があると認定されます。しかし、高校を実際に卒業したことにはならないため、最終学歴は自動的に高卒へ変わりません。
文部科学省「高等学校卒業程度認定試験とは」

比較項目 高校卒業 高卒認定合格
最終学歴 高卒 高卒にはならない
大学・短大の受験資格 得られる 得られる
専門学校の受験資格 得られる 得られる
就職での扱い 高卒として応募できる 企業の応募条件や判断による

求人の応募資格が単に「高卒以上」と書かれている場合、高卒認定合格者を含むかは企業によって異なる可能性があります。応募前に確認しましょう。

中卒者が高卒認定を取得するメリット

大学や専門学校へ進学できる

高卒認定に合格すると、大学、短期大学、専門学校などを受験できるようになります。

その後、進学先を卒業すれば、卒業した学校が最終学歴になります。

たとえば、高卒認定を経て大学を卒業した場合、最終学歴は大学卒業です。

応募できる仕事や資格が増える可能性がある

高卒認定合格者を高校卒業者と同等に扱う採用試験や国家資格があります。

ただし、すべての企業や資格で同じ扱いになるわけではありません。希望する仕事や資格の受験条件を個別に確認する必要があります。

働きながら学習を進められる

高卒認定試験は年2回実施されています。すべての科目へ一度で合格する必要はなく、合格した科目を積み重ねることもできます。

仕事を続けながら、段階的に合格を目指すことも可能です。

高卒認定と通信制高校はどちらを選ぶ?

最終学歴を高卒にしたい場合は、通信制高校や定時制高校を卒業する方法があります。

大学や専門学校の受験資格を早く得たい場合は、高卒認定が候補になります。

選択肢 向いている人 注意点
高卒認定 進学や資格試験の受験資格を早く得たい人 合格しても最終学歴は高卒にならない
通信制高校 自分のペースで学びながら高校卒業を目指したい人 必要単位や在籍期間、スクーリングがある
定時制高校 仕事と通学を両立しながら高校卒業を目指したい人 通学時間や卒業までの期間を確認する

「就職したいのか」「進学したいのか」「最終学歴を高卒にしたいのか」によって、適した方法は変わります。

ツナグバ式|学歴以外の強みを整理する方法

中卒から就職を目指すときに大切なのは、学歴の不利だけを考えるのではなく、企業が判断できる材料を増やすことです。

ツナグバでは、これまでの経験を次の4項目に分けて整理することをおすすめしています。

整理する項目 具体例
継続したこと 同じアルバイトを2年間続けた
任されたこと 新人教育、レジ締め、在庫管理を担当した
改善したこと 作業手順を見直し、ミスを減らした
学んでいること 資格取得や高卒認定に向けて勉強している

学歴そのものは変えられなくても、仕事を続けた経験や、これから学ぶ姿勢は伝えられます。

中卒だからと、正社員をあきらめていませんか?

ツナグバでは、20代・未経験からの仕事探しを無料でサポートしています。
学歴だけで判断せず、これまでの経験や希望に合う求人を一緒に探します。

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中卒の割合や就職に関するよくある質問

Q. 日本の中卒者の割合は何%ですか?

2020年の国勢調査では、15歳以上の卒業者のうち、最終卒業学校が「小学校・中学校」の人は約14%です。ただし、高齢世代や小学校卒業者も含まれるため、現在の若者だけの中卒割合ではありません。

Q. 現在の若者で中卒の人はどれくらいですか?

近年は中学校卒業者の約98.7%が高校などへ進学しています。ただし、高校へ進学しなかった人の割合だけでは、高校中退者や後から進学した人を含む最終学歴としての中卒割合はわかりません。

Q. 中卒女子でも正社員になれますか?

中卒女性でも正社員になることは可能です。「学歴不問」「未経験歓迎」の求人を中心に、勤務時間、仕事内容、研修制度、正社員登用の有無などを確認しましょう。

Q. 高校を中退した場合の最終学歴はどうなりますか?

高校を卒業せず、その後ほかの学校も卒業していない場合、一般的な履歴書上の最終学歴は中学校卒業です。高校へ入学・中退した経歴も、学歴欄に記載します。

Q. 高卒認定に合格すると最終学歴は高卒になりますか?

高卒にはなりません。高校卒業者と同等以上の学力があると認定されますが、高校を卒業したことにはならないためです。その後、大学や専門学校を卒業すれば、卒業した学校が最終学歴になります。

Q. 高卒認定があれば「高卒以上」の求人へ応募できますか?

高卒認定合格者を高校卒業者と同等に扱う企業もありますが、すべての企業で応募できるとは限りません。求人票に「高卒認定合格者を含む」と記載されていない場合は、応募前に確認しましょう。

Q. 中卒でも取れる資格はありますか?

学歴を問わず受験できる資格はあります。ただし、年齢、実務経験、講習修了などの条件が設けられている場合があるため、希望する資格の公式情報を確認してください。

Q. 中卒で就職するときはどこへ相談できますか?

ハローワーク、地域若者サポートステーション、自治体の就労相談窓口、民間の就職・転職支援サービスなどへ相談できます。未成年の場合は、学校や保護者とも相談しながら進めましょう。

まとめ

日本における中卒者の割合は、どの年代を対象にするかによって大きく異なります。

国勢調査では、15歳以上の卒業者のうち、最終卒業学校が「小学校・中学校」の人は約14%です。ただし、この数字には小学校卒業者や、高校進学率が現在より低かった高齢世代も含まれます。

一方、現在の中学校卒業者は約98.7%が高校などへ進学しています。高校へ進学しない人は少数ですが、高校中退などによって後から最終学歴が中卒になる人もいるため、進学率だけで中卒者の割合を断定することはできません。

中卒者が応募できる求人は高卒以上と比べて限られることがありますが、就職できないわけではありません。

  • 学歴不問・未経験歓迎の求人を探す
  • アルバイトや仕事の経験を具体的に伝える
  • 仕事に役立つ資格を取得する
  • 高卒認定や通信制高校を検討する
  • 将来の目標と学ぶ姿勢を示す

学歴だけで自分の可能性を決めず、現在の経験や希望に合った進路を考えることが大切です。

学歴に不安があっても、選べる仕事はあります

ツナグバでは、20代・未経験から正社員を目指す方の仕事探しをサポートしています。
これまでの経験を整理し、自分に合った求人や働き方を一緒に考えます。

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この記事の監修

海老名 信行

海老名 信行

取締役/COO
株式会社ツナグバ

大学卒業後、株式会社ギャプライズにてWebマーケティング支援の営業として、大企業を中心とした新規顧客開拓とリレーション構築に従事。
次に、株式会社サイファーポイントに取締役/営業責任者として参画。新規顧客開拓、DXコンサルティング、WEBマーケティング支援を経験。
プロフィール紹介

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